理学部 応用数学科
- 教授
渡 邊 道 之
- 研究分野
数学、解析学、数理物理学
- キーワード
偏微分方程式論、散乱理論、逆問題
- 研 究
テーマ -
- 偏微分方程式の解の一部の情報から方程式の未知係数を逆算する研究
- 非線形波動と量子力学における基礎方程式との関連性
- 量子力学の散乱理論と地震波の弾性波動方程式の関連性 など
研究活動の概要
逆問題は、観測された現象や結果から直接的には観測できない原因や未知の物理的特性を推定する問題です。例えば、地震波のデータから地下構造や地震源の特性を推定する問題や、散乱粒子の振る舞いから原子や分子の配列構造に依存するポテンシャルを決定する問題が逆問題の例です。
これらの問題は、偏微分方程式を用いて数学的に定式化することができます。未知の物理的特性は、方程式の係数などで表現されます。逆問題の数学的解析では、方程式の解の部分的情報から方程式の未知の係数などを逆算する手法を開発し、その手法の解析的性質を調べることが課題となります。
本研究室では、量子力学における散乱の逆問題と非線形波動との関連性、さらに量子力学の散乱理論と地震波の弾性方程式との関連性について研究しています。散乱理論は、入射波が物体やポテンシャルによって散乱され、散乱波が生成される現象を記述する数学的な枠組みです。一方、地震波の弾性波動方程式は、地震や地下の構造物によって散乱される波動現象を記述します。これらの現象は、数学的には類似しているため、散乱理論の手法を地震波の研究に応用することができます。このような研究が進むことで、地震波の解析や予測が向上し、地球の内部構造の解明や地下資源の探索、津波の被害制御などの応用が可能になります。
数学的手法や解析を通じて、量子力学の散乱や非線形波動、地震波などの異なる現象間の関連性を明らかにすることは、新たな知見をもたらし、応用分野においても有益な成果を生むことが期待されます。異なる分野や現象の間に存在する数学的なつながりを見出し、その理解を深めることは数学研究の魅力でもあります。
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連携内容 -
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