ERCOP

飼育魚種

ニホンウナギ Anguilla Japonica
ニホンウナギは国際自然保護連合のレッドリストにあげられる「絶滅危惧種」のひとつですが、高い水質環境耐性や高い成長効率を示すことから、養殖による生物生産・販売が古くから行われてきました。通常、ウナギの養殖には淡水が利用されます。そのため、ニホンウナギは病原性微生物が繁殖しやすい環境下に置かれており、細菌性疾病の予防・回避は必ずしも容易ではありません。一方、本センターではニホンウナギの飼育用に、含有イオン種およびイオン濃度を最適化した好適環境水を開発し、病原性微生物の繁殖防止、および細菌性疾病の予防に成功しつつあります。


アカマダラハタ × タマカイ
Epinephelus fuscoguttatus (Forsskål, 1775) ×
E. lanceolatus (Bloch, 1790)
アカマダラハタとタマカイとの交雑魚は優れた成長効率を示すうえ、その身は美味で食用に適することが知られています。交配親両方の長所を併せ持つことから、本交雑魚の養殖は東南アジアを中心に近年広がりを見せています。本センターはこのような状況に鑑み、早くから好適環境水を用いた本交雑魚の陸上養殖に取り組むと同時に生物生産の実用化を検討してきました。2018年には岡山理科大学とモンゴル生命科学大学との間で教育・研究協定を締結し、世界に先駆けて「海を持たない国」内陸国モンゴルでの陸上養殖、社会実装実験を開始しました。

<< 前のページに戻る