[2021.02.17]
この度,化学科・若松寛准教授が東京工業大・豊田真司教授,鶴巻英治助教らと共同で進めていた研究が,欧州化学会の学術雑誌 “Chemistry ― A European Journal(ケミストリー・ヨーロピアンジャーナル)”の注目論文として掲載されました.
本研究は,らせんの外径が1.2ナノメートルを超える拡張ヘリセン分子を金属触媒反応により合成することに成功しました。この分子は,らせん径の拡張により,一般的なヘリセン分子に比べてらせんねじれが緩やかで,柔軟ならせん構造となることを明らかにしました.詳細な量子化学計算を行うことで,発光特性やらせん反転の動的挙動を解析しました.
この研究成果で得られた知見は,高効率な3Dディスプレイやホログラムを実現するキラル光学材料の設計指針に活かされ,さらに巻き数の多い分子を合成できれば、炭化水素からなる新しい分子ばねの設計にもつながると期待されています.
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東工大ニュース
https://www.titech.ac.jp/news/2021/048942.html