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    (2026年度 藤井 )

岡山理科大学プロジェクト研究推進事業
(2026年度 藤井 )

空間チャネル情報解析に基づくミリ波レーダ型非接触動物バイタルセンシングの高度化

 研究代表者

 理工学研究科 システム科学専攻 2年 藤井 大智

 研究メンバー

 工学部 電気電子システム学科 准教授 荒井 伸太郎
 National Formosa University
 広島大学
 エスタカヤ電子工業株式会社

 研究概要 

 動物の健康管理において心拍・呼吸などのバイタル情報の把握は重要であるが、従来の接触型計測は動物への負担や体動の影響が大きい。本研究は、ミリ波レーダを用いた非接触型動物バイタルセンシング技術の高度化を目的とする。 特に、体毛や体動により距離方向に拡散する反射信号に着目し、空間チャネル情報を活用した複数距離ビン統合型の測定・解析手法を構築する。動物を対象とした場合、単一の距離ビンに基づく従来解析では、体表面の複雑な形状や微小な位置変化により精度が不安定になるという技術的課題があった。本研究では、複数距離ビンに分布する信号を空間的に統合することで、これらの変動を抑制し、より頑健なバイタル抽出を実現する。 さらに、獣医学的指標との比較評価により計測精度と妥当性を定量的に検証する。本研究により、動物に負担を与えない高信頼なバイタル計測基盤を確立し、獣医療および動物福祉への応用展開を目指す。

 研究目的 

①本研究の背景と着想に至った経緯
 動物の健康管理や獣医療において、心拍や呼吸といったバイタル情報の把握は重要である。しかし、従来の接触型センサは装着時のストレスや行動制限を伴うため、非接触での計測技術が強く求められている。 申請者は2023年より2年間、岡山理科大学 獣医学部と連携し、ミリ波レーダを用いた動物を対象とした非接触バイタルセンシングの基礎研究を実施してきた。その結果、動物を対象とした場合、体毛や体動の影響により、単一の距離ビンに基づく従来解析ではバイタル成分の抽出が十分に安定しないという技術的課題が明確となった。また、背中や腹部などミリ波の照射箇所を変えることで検出されるバイタル信号の違いが確認できた。 これまでの結果から、空間チャネルに着目し複数の距離ビン情報を統合することで、これらの課題を克服できる可能性に着想した。本研究は、以前の基礎研究で得られた知見を発展させ、より安定した動物バイタル計測手法の確立を目指すものである。

②本研究の目的と研究期間内の目標
 本研究の目的は、ミリ波レーダを用いた非接触型動物バイタルセンシング技術を高度化し、動物特有の計測環境に適した安定的な信号抽出手法を確立することである。特に、空間チャネルに着目し、複数の距離ビン情報を活用した測定手法を構築することで、従来法の課題を克服することを目指す。 動物を対象とする場合、体毛の影響や体表面の形状差、さらには自発的な体動によって、反射信号の強度や位相が距離方向に不均一に分布する。このため、単一距離ビンに基づく解析では、対象位置のわずかな変化や信号の揺らぎにより、バイタル成分の抽出精度が低下する場合がある。本研究では、複数距離ビンに分布する信号を空間的に統合することで、これらの変動を抑制し、より頑健なバイタル抽出を実現する。
【研究期間内の具体的目標】
 第一に、複数距離ビンを用いた信号統合アルゴリズムを設計・実装する。第二に、動物実験データを用いて心拍および呼吸成分の抽出精度を評価し、単一距離ビン手法との比較検証を行う。第三に、獣医学的指標との同時計測により、推定値の妥当性を定量的に確認する。 本研究を通じて、図1に示すようなゲージ内などの一定範囲内にいる動物に対して実施し、動物を対象とした非接触バイタル計測における空間情報活用の有効性を示し、今後の発展的研究および競争的資金申請へとつながる基盤を整備することを目標とする。

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