1. 研究・社会連携部TOP > 
  2. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業 トップページ > 
  3. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業(2022年度) > 
  4. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業
    (2022年度 江面)

岡山理科大学プロジェクト研究推進事業
(2022年度 江面)

アジア・南太平洋地域におけるベランダコロニアル建築の起源と発展に関する比較研究 〜伝統的木造建築の調査技術移転による国際貢献及び研究・国際協力の拠点化を目指して〜

 研究代表者

建築歴史文化研究センター  特担教授 江面 嗣人

 研究メンバー

 工学部建築学科 准教授 八百板 季穂
 School of Architecture, Industrial Design and the Built Environment, Mapua University
 Lecturer Anan Christina G. Ealdama 

 研究目的 

①本研究の背景と着想に至った経緯 

 ベランダコロニアルの住居形式は、18 世紀後半に熱帯地域で発生し、19 世紀には東南アジアや中国を経由して長崎等の日本の港湾都市への移入が確認されるが(注1)、その発生や中国伝播以前の経路などの詳しい研究は行われていない。インドネシアや南太平洋地域のコロニアル建築の研究が行われ、一部にベランダ付き住居が紹介されているが(注2)復原的な実測調査による実証的な研究ではなく、文献および観察的な調査の域を出ていない。プロジェクトメンバーである江面と八百板は、これまでにフィジー共和国の世界遺産都市レブカにおけるベランダコロニアル建築の建築史学的研究および遺産マネジメントにかかる研究を進めてきた。本研究で、フィリピンにおけるベランダコロニアル建築を実証的に研究することで、フィジー、フィリピン、日本におけるベランダコロニアル建築を比較し、アジア・太平洋地域におけるベランダコロニアル建築の発生や伝播の一端を解明することができると考えた。また、この調査研究を通して、本学の連携協定校であるマプア大学へ、歴史的建造物の復原調査等の技術移転を図ることによって、大学間協力に貢献できると考えた。

本研究の目的と研究期間内の目標

■本研究の目的

 本研究の目的は、アジア・南太平洋地域に発展したベランダコロニアル形式の住宅に注目し、比較研究を行うことで、各国におけるベランダコロニアル建築の起源と発展、また国・地域間における具体的影響を明らかにすることである。また、マプア大学への調査技術の移転を図り、アジア・太平洋地域における文化遺産マネジメントの研究・国際協力の拠点化を目指すものである。

■研究期間内の目標

研究期間内の目標は、下記の通りである。

【注(参考・引用文献等)】

(1) 藤森照信『日本の近代建築』(岩波書店)1993、藤森照信他編『全調査東アジア近代の都市と建築』(筑摩書房)1996.

(2) 青木隆男「植民地時代の西サモアの建築について」日本建築学会大会学術講演梗概集、1994 年、泉田英雄の「東南アジアの植民地都市とその建築様式の研究」日本建築学会計画系論文報告集、1990年から 2003 年、学位論文「アジアのコロニアル建築に関する研究」などの一連の研究

PAGE TOP