1. 研究・社会連携部TOP > 
  2. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業 トップページ > 
  3. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業(平成29年度) > 
  4. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業(平成29年度 応募) > 
  5. 岡山理科大学プロジェクト研究推進事業(平成29年度 折田)

岡山理科大学プロジェクト研究推進事業(平成29年度 折田)

有機合成化学を起点とするものづくり戦略

 研究代表者

 工学部 バイオ・応用化学科 教授 折田 明浩

 研究メンバー

 工学部  助教  奥田 靖浩
 理学部  講師  岩永 哲夫
 理学部  准教授 佐藤 泰史
 理学部  教授  酒井 誠
 理学部  講師  大坂 昇
 理学部  教授  赤司 治夫
 理学部  教授  東村 秀之
 理学部  教授  林  謙一郎

 研究目的 

①背景と経緯  有機化学系教員を中心とする本グループは,私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の助成を受け,「ハイテクリサーチセンター」および「グリーン元素科学」では,新物質の創製と新機能の発現を探索してきた.これまでに蛍光発光色素,抗腫瘍活性分子や植物成長ホルモン分子の自在合成に成功しただけでなく,それら新化合物の有用性・実用性および生体内での機能や生理活性を明らかにしてきた.また,28年度プロジェクト研究推進事業では「医療・生体関連分野への応用展開を指向した発光型センシング小分子の創製」を中心に研究を推進し,刺激応答型色素の開発や植物生長因子の探求に有効な発光型オーキシンを開発した.本プロジェクトでは,従来のプロジェクトを通じて得られた有機合成力を駆使し,「医学」「材料」「農学」「環境」に必要な有機分子を設計・合成することで,当該領域における新たな機能分子創製技術の新展開を図りたい. ②研究期間内の目標  本プロジェクトは,有機合成を基盤とする分子設計および合成反応を通じて,「医学」「材料」「農学」「環境」に革新的な進展をもたらす基盤技術の確立および研究拠点の形成を目指す. 具体的には,「1.光をトリガーに利用する抗がん剤の開発(医学)」,「2.太陽光から化学エネルギーへの高効率変換法の開発(材料)」,「3.植物生長ホルモン開発(農業)」「4.効率的分子合成法の開発(環境)」という一連のテーマに沿ったメンバーでチームを構成し,各メンバーが個々の専門分野で新材料の創製や新合成法の開拓を編み出すとともに,グループ内で積極的に情報交換や共同研究を通じて,新分野への展開を図る.また、学会や専門誌上で発表するだけでなく,得られた結果・成果をHPやOUSフォーラム等を通じて岡山県内外の企業へ広く広報する.さらに,岡山県産業振興財団を通じて,岡山県下の企業とできる限り密な情報交換を図り,分子つくりを通じたアカデミアおよびものづくりの現場の活性化を目指す. 本プロジェクトメンバーを核にブランディング事業へ申請したり,何名かのメンバーがチームを組むことで,科学研究費助成事業 基盤研究Bへの申請を行うなど,大型プロジェクトへの継続申請を通じて更なる研究の発展・展開を狙う予定である. ③特色および独創性  本学は,開学当時より分子づくりを中心とする有機化学の分野で強みを発揮してきた.野崎 一教授,辻 二郎教授、鈴木章教授(ノーベル化学賞),米光 宰教授,大木道則教授,戸田芙三夫教授,村橋俊一教授,いずれも分子づくりを扱う有機合成の分野では日本を代表する有機化学者である.これら諸先生方から受け継いできた分子設計と分子合成技術は岡山理科大学の化学系が最も強みを発揮できる分野の一つである.本プロジェクトでは,こうした「分子を自在に作る技術」を基盤技術に取り上げ,「医学」「材料」「農学」「環境」に革新的な進展をもたらす新分子の創製および研究拠点の形成を目指す. 「医学」「材料」「農学」「環境」 これらはいずれも,持続可能な社会を実現するために必要なテーマであり,岡山県では産業振興財団が中心となって,その解決に取り組んでいる.また,その一方で,自社技術を利用してこれらのテーマに取り組むものの,望む化合物の合成を実現できないことから研究が停滞している中小企業も多い.「医学」「材料」「農学」「環境」を中心とする分子づくりに関する成果を本学から積極的に発信することで,産官学が協働した新たな化学や分子づくりの新領域を切り拓きたい.

PAGE TOP