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岡山理科大学プロジェクト研究推進事業(平成29年度 川島)

Persistent homologyを用いたTopological data analysisへの応用についての研究

 研究代表者

 情報科学科 講師 川島 正行

 研究メンバー

 情報科学科 講師 廣田 雅春  情報科学科 講師 加瀬 遼一  情報科学科 講師 宮島 洋文  情報科学科 教授 劉 渤江

 研究目的 

背景と経緯:  近年の情報分野における技術革新・情報機器の普及にはめざましいものがある.その中でも特に「AI」, 「人工知能」,「ディープラーニング」という3つのキーワードはよく耳にする.本プロジェクトでは新たなデータ解析手法として、「Topological data analysis (以下TDA)」と呼ばれる分野に着目する.TDAはこれまでの手法のように離散的データに対して統計学や確率論のアプローチだけではなく、連続的な量を扱う数学の分野「トポロジー」に焦点を当てた分野である.トポロジーとは連続変形で得られるものは同じものであるという考え方をするもので、例として3つのフォントの違う「OKAYAMA(MS明朝)」、「OKAYAMA(Bernard MT Condensed)」、「OKAYAMA(Apple Chancery)」を比較してみる.見かけは異なるが、文字の認識においては、線の太さ細さ、角の有無を無視しても、すべて「okayama」であることには変わりはない.このように連続変形によって保存されるデータに基づいてデータ解析をするのがTDAである.本プロジェクトではTDAに対するアプローチとして「Persistent homology」を使用する.これは2002年にEdelsbrunnerらによって導入された数学的な対象である.近年TDAの研究において中心的な役割を果たして、材料科学におけるたんぱく質の結晶解析や工学におけるロボティクス、センサーネットワークなどに様々な応用例があり、さらにこれらの研究に多額の資金が投資されているニュースもありビジネス界からも注目が集まっている. 研究期間内の目標:  本プロジェクトは次の2段階で構成される.まず「Persistent homology」を計算するアルゴリズムを代数的・組み合わせ論的な手法である「クイバー」や「表現論」など用いて新たな手法の開発、既存の方法と合わせたアルゴリズムを構成する.さらに入力されたデータに関して構成したアルゴリズムを用いて「Persistent homology」が安定に振る舞うかという問題を解決することを目標とする.  次のステップは画像認識に焦点を絞り、他分野との比較・融合を模索する.特に「情報幾何学」を用いた画像認識との関係を明らかにする.情報幾何学も比較的新しい分野であり、画像認識にたいして多くの応用に関する研究が報告されている.本プロジェクトでは両者の使いどころ、使いやすさなどを横断的に理解することで、実装後のパフォーマスの向上を実現する仕組みを構築することを目標とする.

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