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獣医学部 獣医学科
- 准教授
齋 藤 文 代
- 研究分野
毒性学、分子生物学、リスク評価
- キーワード
肝毒性、遺伝子発現解析、オミクス解析、分子間パスウェイ
- 研 究
テーマ -
- 肝毒性・腎毒性のメカニズム解明
- エネルギー代謝に関する臓器間連携のメカニズム解明
- イヌのフレイルにおけるバイオマーカー探索 など
研究活動の概要健康的かつ機能的で快適な生活など様々な利便性を享受するため、我々は様々な医薬品や化学物質を生み出し続け、消費者としてそれらを使い続けています。工業的に開発された化学物質の多くは人が直接摂取することを目的にしていないものの、水・大気などの環境を介して、人体や環境中の生物にばく露されています。 安心・安全な社会のためには、医薬品や化学物質による毒性を適切に評価することが重要ですが、全ての物質につい毒性評価がなされているわけではありません。そこで、本研究室では化学物質による毒性に関して、網羅的な遺伝子発現量解析などのオミクスデータを取得し、分子レベルでメカニズムを解明していく研究(トキシコゲノミクス)を行っています。さらに、毒性メカニズムに関連の高い分子を機械学習などのデータマイニングによって同定し、マーカー遺伝子とし、化学物質による発がん性を早期に予測するシステムの開発を行ってきました。
また、オミクス技術を活かし、生体内の臓器間連携による
エネルギー代謝メカニズムの解明やヒトやイヌの病態メカニズムの解明などの研究課題ににも取り組んでいます。- 希望する
連携内容 -
- データサイエンス(機械学習、データマイニング など)
- 様々な疾患モデル(遺伝子改変動物、臨床サンプルなど)
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
佐 伯 亘 平
- 研究分野
獣医腫瘍学、バイオインフォマティクス、獣医外科学
- キーワード
乳腺腫瘍、膀胱腫瘍、シングルセル発現解析
- 研 究
テーマ -
- 乳腺の発生とホメオスタシス、腫瘍発生過程の解明
- 犬膀胱移行上皮癌の分子生物学的解析
- 伴侶動物の腫瘍外科学、周術期管理に関する研究
研究活動の概要獣医療の発展に伴い、伴侶動物も高齢化が進み人間と同様に悪性腫瘍が死亡原因の上位を占めるようになりました。このような状況は伴侶動物の腫瘍治療の高度化・個別化の必要性を生むと同時に、実験動物とは異なり遺伝的多様性を持つ哺乳動物集団における自然発生腫瘍という側面から、腫瘍化過程の解明や治療法の開発において学術的に非常に高い注目を集めています。私は従来の分子生物学的手法に、Digital PCRやシングルセルシークエンスなどの次世代型解析、そしてそれらのバイオインフォマティクス解析を組み合わせて、哺乳動物の腫瘍発生・悪性化過程の解明に挑んでいます。また臨床医として伴侶動物のよりよい腫瘍外科、周術期管理を目指した研究も行っています。
- 希望する
連携内容 -
- 伴侶動物腫瘍に関わる研究
- バイオインフォマティクス解析(R. python)
- 腫瘍外科、周術期管理に関する研究
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
下 川 孝 子
- 研究分野
獣医腎泌尿器病学、獣医内科学
- キーワード
血液透析、血液浄化療法、急性腎障害
- 研 究
テーマ -
- 小動物における血液浄化療法の臨床応用
研究活動の概要小動物臨床の現場では病態解明が十分でなく、診断・治療法も確立されていない難治性疾患が数多く存在しています。このような疾患のブレイクスルーとなるような治療法の確立をめざして研究を行っています。特に致死率の高い急性腎障害や全身性炎症反応症候群、敗血症、治療困難な免疫介在性疾患に対して、血液透析や持続的腎代替療法をはじめとした血液浄化療法を用いた治療法の確立を目指しています。
- 希望する
連携内容 -
- 急性期血液浄化療法の研究
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
髙 橋 秀 和
- 研究分野
環境衛生学・公衆衛生学
- キーワード
環境微生物・環境汚染物質・データ解析
- 研 究
テーマ -
- 水・土壌等における微生物や汚染物質等の研究
- 疾患データ・公共データ等の情報解析
研究活動の概要主に環境衛生に関連する研究を行っている。 水や土壌などに存在する微生物・ウイルス・汚染物質等の研究を行っている。環境問題の解決に資する有用微生物の探索も目指している。疫学・情報学的手法を用いた研究も行っている。
- 希望する
連携内容 -
- 機器分析
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
田 川 道 人
- 研究分野
臨床腫瘍学、獣医内科学、臨床病理学、腫瘍免疫学
- キーワード
犬、猫、がん、リキッドバイオプシー、細胞診、抗がん剤曝露
- 研 究
テーマ -
- 犬と猫の新規腫瘍診断マーカーの開発
- 獣医療におけるリキッドバイオプシーの確立
- 動物病院における抗がん剤曝露リスク調査 など
研究活動の概要飼育方法の改善や獣医療の進歩によってペットの平均寿命は飛躍的に伸びており、人と同じくペットの半数はがんで無くなると言われています。動物は人と違い、病気があってもそれを表に出さずにいることが多く、気が付いた時には進行してしまい治療が困難となっていることも多いです。人の医療ではCTやMRIといった高度画像診断や様々な”がんマーカー”が活用されていますが、獣医療で利用可能な”がんマーカー”なく、高度な画像診断を行うためには高額な費用と全身麻酔が必要となります。“がん”の病態を正確に反映する疾患マーカーがあれば飼い主と患者動物は麻酔や検査による負担を避けることや、継続した治療の必要性を客観的に判断することが可能となります。そこで近年、医学で注目されているリキッドバイオプシーと呼ばれる、“血液中に循環する遺伝子を検出する”技術に着目し、ペットの”がん”への応用を研究しています。具体的には腫瘍そのものから放出される遺伝子量の測定や、特定の変異検出により腫瘍の病態評価と診断マーカーとしての有用性を検討しています。
- 希望する
連携内容 -
- 遺伝子解析、バイオインフォマティクスに関する研究
- 人工知能、深層学習に関する研究
- 獣医学におけるがんと緩和治療に関する研究 など
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
近 久 幸 子
- 研究分野
環境生理学、睡眠科学、行動科学
- キーワード
睡眠、エネルギー代謝、行動、ストレス
- 研 究
テーマ -
- 睡眠制御とエネルギー代謝調節の相互作用
- 睡眠不足が行動調節に及ぼす影響とメカニズム
- ストレスが睡眠ホメオスタシスに及ぼす影響
研究活動の概要日本人の睡眠時間は先進諸国の中でも短く、成人の4~5人に1人が睡眠に何らかの問題を抱えているといわれています。睡眠時間が短くなると、うつ病や不安障害などの発症リスクを増大させるだけでなく、肥満や糖尿病のリスクも増大させることが知られています。私は、これら睡眠不足が及ぼす心身への影響について、分子機序を明らかにすることで、関連する疾患の予防法および治療法を探ることを目指した研究を行っています。また、物理的・化学的ストレスや心理的・社会的ストレス等が睡眠ホメオスタシスに及ぼす影響について、マウスモデルを用いた研究を行うことで、ストレスに起因する睡眠障害や精神疾患の分子機序を解明し、予防法や治療法の発展に寄与すことを目標としています。
- 希望する
連携内容 -
- エネルギー代謝に関する研究
- 種々のストレスによる生体応答に関する研究
- 脳機能に関する研究全般 など
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
中 嶋 幸 生
- 研究分野
比較整形外科学
- キーワード
骨の再建外科、生体微小環境
- 研 究
テーマ -
- 整形外科領域における四肢と脊椎の再建外科
- 悪性骨軟部腫瘍に対する集学的治療
- 骨や癌などの生体微小環境の網羅的解析
研究活動の概要病気を患った動物に人医療と同じレベルの獣医療を提供したいと考え、これまで国内外の医学系臨床施設において、整形外科学の分野にて研究を行ってきました。
整形外科学分野においては、人医療で実施されている四肢骨や脊椎の再建外科を小動物領域でも応用したいと考えています。ー例を挙げると、下の写真は前肢に発生した悪性の骨腫瘍を切除した後に骨を再建する手術です。
整形外科疾患に由来する腫瘍においては、切断手術以外に治療法のない難治性がんに対して、国立がん研究センター・愛媛大学整形外科・兵庫県立粒子線医療センター・Karmanos Cancer Instituteとの協力により、重粒子線治療や新規の分子標的による治療の研究を実施しています。小動物領域において、治療をあきらめられた症例に対しても、希望を見出せるよう研究を行っています。
同時に、基礎的な視点からも研究を実施しています。骨やがんをはじめ、あらゆる生体組織は種々の細胞で構成されているため、数えきれない細胞間や分子間の相互作用をすべて解析する手法がこれまでありませんでした。そこで、バイオインフォマティクスの技術を応用して、これらの相互作用を網羅的に可視化するソフトウェアを改変構築し、骨やがんの微小環境の可視化に成功しました。- 希望する
連携内容 -
- 新規材料を用いた整形外科用インプラントの臨床応用
- さまざまな生体組織の微小環境の解析
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
早 川 晃 司
- 研究分野
エピジェネティクス
- キーワード
DNAスイッチ、クロマチン制御
- 研 究
テーマ -
- 栄養状態に依存したクロマチン制御の解明
- ヒストン「糖」修飾の機能解明
- 細胞特異的な遺伝子発現制御の解明
研究活動の概要エピジェネティクスとは、「DNAの塩基配列変化を伴わず、細胞分裂後も継承される遺伝子機能の変化およびその学問領域」を意味します。哺乳類の細胞核には、約30億塩基対からなるDNAが含まれており、この配列情報は一部の例外を除いてすべての細胞で共通です。一方、細胞は種類に応じて遺伝子を使い分けています。細胞種が同じである限り、遺伝子の使い分け機構は細胞分裂を繰り返しても維持されます。このことから、エピジェネティクスによる制御はゲノム上に書かれている膨大な遺伝子のカタログから必要な遺伝子を選択して利用し、記憶する機構と言えます。
私は特に、栄養環境とエピジェネティクス制御の関連について興味を持っています。先人達の功績により、現在我々は飽食の時代の只中にいますが、その弊害として糖尿病に代表される慢性疾患の増加がもたらされました。疾病の発症にDNAスイッチであるエピジェネティクス制御の変化が起こってることは容易に想像できますが、どのような栄養素が原因になりえるか?どのようなメカニズムでスイッチが切り替わるのか?といった疑問を持って研究を進めています。- 希望する
連携内容 -
- 慢性疾患に関する研究
- バイオインフォマティクス分野
- 発生工学分野
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
東 恒 仁
- 研究分野
毒性学、分子薬理学
- キーワード
細胞死、細胞毒性、タバコ煙、酸化ストレス
- 研 究
テーマ -
- 環境中の化学物質の毒性評価と毒性メカニズムの解明
- 分子レベルでのタバコ煙の生体への影響の評価
- 酸化ストレスと生理機能との関連性
研究活動の概要我々は、多種多様な化学物質に囲まれて生活しています。これらの化学物質は我々の体に様々な影響を与えていますが、その全貌は明らかになっていません。我々が日常生活で接しやすい化学物質の例としては、タバコなどの煙に含まれる化学物質が挙げられます。「喫煙は、色々な病気の原因となり体によくない」と言われています。ところがタバコの煙の中のどのような化学物質が、どのようにして我々の体に悪い影響を与えているのかは、実はあまり分かっていませんでした。タバコの煙には数千種類の化学物質が含まれています。私は、タバコの煙に含まれる数千種類の化学物質のうち「不飽和カルボニル化合物」に分類される一連の化合物群に着目して研究を進めています。これまでの研究を通じて不飽和カルボニル化合物が、細胞に酸化ストレスを与えて細胞を傷付けたり細胞死を誘導したりすることを明らかにしてきました。不飽和カルボニル化合物は、タバコの煙だけに含まれるのではなく草木や油脂類、化石燃料など様々な有機化合物の燃焼によっても発生することが分かっています。そこで私は不飽和カルボニル化合物を「環境中の毒性化学物質」と捉え、分子生物学的手法や生化学的手法、薬理学的手法などを使って不飽和カルボニル化合物の毒性のメカニズムをより詳細に分子レベルで明らかにしたいと考えています。これらの研究を通じて環境中の化学物質がヒトや動物などの生体に与える影響を明らかにすることで、化学物質が原因となる病気の予防法や治療法の開発につながり、ヒトや動物の健康の向上に貢献できるのではないかと期待しています。
- 希望する
連携内容 -
- 病理学的解析
- In vivo解析
- 網羅的解析手法による研究
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
久 枝 啓 一
- 研究分野
家畜衛生学、生産動物臨床獣医学
- キーワード
乳房炎、搾乳衛生、家畜飼養管理、感染症
- 研 究
テーマ -
- 乳牛における乳房炎の病態解明や防除に関する研究
- 畜産における生産性向上に関する研究
- 気候変動における畜産の役割と社会貢献に関する研究
- 産業動物臨床における診療技術の向上に関する研究 など
研究活動の概要酪農家において乳房炎は経済的に最も大きな打撃を与えています。大腸菌群による甚急性乳房炎の疫学、臨床症状とサイトカインや急性相タンパクの関係、症状と予後の関係を研究し、関連性が見いだされました。また、乳房炎の治療においては、従来の抗生物質の治療だけではなく、炎症を起こしている乳房に抗菌活性を持つローション(セラメーラ)を塗布することにより乳房の硬結や体細胞数を低下することが明らかとなりました。また、急性乳房炎の時の補助療法として、免疫活性剤の経口投与により、症状が軽減し、乳量の回復がよいことも研究中です。乳汁の細菌学的検査では、短時間のうちに乳汁を培養するほど原因菌が検出されることが、研究で明らかとなりました。乳房炎の予防としては、レプトスピラ症ワクチンを投与することにより、臨床型乳房炎が減少することが明らかとなりました。また、大腸菌群による甚急性乳房炎で初診時の血中イオン化カルシウム濃度が症状の重篤度と関係していることが明らかとなりました。乳牛の乳房炎の予防・治療・予後判定を研究しています。気候の変化に対する乳牛の血液生理学的変化とやストレスとの関係があることが明らかとなりました。この研究成果をもとに、乳の生産性向上の研究をさらに進めたいと思います。
- 希望する
連携内容 -
- 乳房炎の予防及び治療に関する研究および薬剤開発
- 生菌剤と畜産生産性の向上に関する研究
- 気候変動と産業動物におけるアニマルウェルフェアに関する研究
- 生産動物における感染性疾患対策に関する研究 など
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
前 田 憲 孝
- 研究分野
腫瘍病理学、腫瘍外科学、免疫療法
- キーワード
CYR61、MMP、転移、T-LAK
- 研 究
テーマ -
- 動物のがんの指標となるタンパク質の検討
- 低侵襲手術法の開発
- 免疫療法の生体に及ぼす影響の解明
研究活動の概要動物のがんの予後の指標となり得るタンパク質がないか、がんの病理組織や細胞株を使って研究しています。その中でも特にCYR61というタンパク質に注目し、動物のがんの予後の指標になり得るかを調べると同時に、CYR 61ががん細胞の浸潤や転移に関与していないか、またそのメカニズムについて研究しています。
また、がん摘出後の機能障害を出来るだけ少なくする手術法、人工素材を用いてがん摘出後の機能を補助し、動物のQOLを維持する方法について研究していきます。
T–LAK療法を始めとする免疫療法を実施した際に抗腫瘍効果は見られないが、明らかなQOLの改善がみられるケースがよくあります。免疫療法の抗腫瘍効果だけではなく、生体そのものに与える影響について研究していきます。- 希望する
連携内容 -
- 動物の腫瘍マーカー、転移のメカニズムに関する研究
- 人工素材を用いた術後の機能回復、機能維持に関する研究
- 免疫療法に関する研究
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
増 田 恒 幸
- 研究分野
動物衛生学
- キーワード
家畜慢性疾病、牛ウイルス性下痢、牛伝染性リンパ腫
- 研 究
テーマ -
- 家畜慢性疾病が生産性に与える影響について
- 牛伝染性リンパ腫のまん延防止対策モデルの確立
- 天然資材を利用した害虫防除
研究活動の概要高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)や豚熱(CSF)のような家畜伝染病は、畜産業に甚大な被害を引き起こす急性伝染病として知られています。急性伝染病は感染から発症までの期間が短く、臨床症状を呈することが多いため疾病として認識されやすことが特徴です。しかしながら、急性伝染病のように明瞭な症状を示さないものの、家畜の生産性を阻害する慢性疾病が近年問題視されています。慢性疾病は病気の特性上、野外でのコントロールが非常に困難となります。代表的な疾病としては牛伝染性リンパ腫(EBL)や牛ウイルス性下痢ウイルス感染症(BVD)が挙げられます。これらは全国的に被害が顕在化してきていますが、その清浄化対策には長い時間と労力を要するため対応に苦慮しているのが現状です。私は現場での症例を用いながらBVDやBLVなどが、生産農場にどのような被害を与えるのか、またこれらの疾病のまん延防止や清浄化について現実可能で効率的な方法を探っていきたいと考えています。その他、畜産業に影響を与える害虫について、環境に負担をかけない天然資材を用いた防除方法について研究しています。
- 希望する
連携内容 -
- 獣医疫学
- ウイルス学
- 家畜臨床繁殖学
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
松 田 彬
- 研究分野
獣医内科学、皮膚科学
- キーワード
皮膚バリア、皮膚免疫、薬剤耐性
- 研 究
テーマ -
- 動物用新規外用剤の開発
- 皮膚pHと皮膚バリア
- 犬アトピー性皮膚炎と脂腺細胞
- 犬肥満細胞腫の薬剤耐性 など
研究活動の概要近年、動物医療においてもスキンケアが重要であることが広く知られるようになってきました。しかしイヌの表皮はヒトの表皮に比べて非常に薄いことが知られており、同じスキンケアを行うことが正しいのか、今のところはっきりしていません。本研究室では、ビーグル犬や培養細胞を用いて皮膚バリアおよび皮膚免疫を調節する様々な因子の研究を行っており、研究成果を動物臨床の現場に還元していくことを目標にしています。
- 希望する
連携内容 -
- 動物の皮膚病をターゲットにした薬剤やサプリメントの開発
- 犬の皮膚細菌叢解析
- 皮膚バリア解析
- その他、動物医療に関わる製品開発 など
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
米 加 田 徹
- 研究分野
魚病学、比較免疫学
- キーワード
水族病原微生物、疾病防除、自然免疫
- 研 究
テーマ -
- 魚介類感染症の病原因子の探索
- 養殖魚介類の疾病防除
- エビ類の生体防御機構 など
研究活動の概要大きく分けて2つの研究テーマに取り組んでいます。
一つ目は、魚介類の新規病原体の探索と疾病防除技術の開発です。種苗生産場や養殖場では原因不明の疾病がしばしば見られます。その原因は様々で、環境悪化や栄養性疾患あるいは感染症の蔓延などがあげられます。近年の飼育技術の向上とともに、養殖対象種も増しており、新たな病原体が次々と報告されています。新規病原体の特徴を明らかとするためには、遺伝子情報の取得が必要不可欠です。そこで、網羅的な遺伝子解析手法を用いて病原体を探索し、診断法や防除法の開発へと展開しています。
二つ目のテーマとして、エビ類にみられるユニークな免疫機構の解明にも取り組んでいます。無脊椎動物であるエビ類は、脊椎動物のような獲得免疫機構を有していません。ところが、ある特定の病原体については再感染に抵抗性を示す、いわゆる「免疫記憶」のような現象が認められています。本現象の発現機構を解明し、新たな疾病防除対策を提案することで生産性の向上に繋げていきたいと考えています。- 希望する
連携内容 -
- 魚介類新興感染症の病理組織学的研究
- 水族病原微生物の分子疫学的研究
- 水産増養殖の高度化に向けた技術開発 など
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獣医学部 獣医学科
- 准教授
渡 辺 俊 平
- 研究分野
ウイルス学、進化生物学、感染免疫
- キーワード
パラミクソウイルス、コウモリ、膜融合、BSL4、Quasispecies
- 研 究
テーマ -
- 高病原性人獣共通感染症ウイルスの病原性発現機構の解明
- パラミクソウイルスの神経感染機構の解明
- コドン最適化技術を用いたワクチンの開発
研究活動の概要2014年のアフリカにおけるエボラウイルスの大流行は、高病原性の新興感染症ウイルスの脅威を世界に改めて意識させました。1994年にオーストラリアで発生したヘンドラウイルス、1998年からアジアで報告されているニパウイルス、2001年のSARSコロナウイルス(CoV)、2012年から報告されているMERS CoVなど次々と新たなウイルスが出現しています。近年日本でもダ二が媒介する重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)が発見されています。バイオセーフティーレベル(BSL)3の実験室を使用して、また海外のBSL4施設との共同研究を通して、高病原性ウイルスの病原性発現機構の解明を目指します。
これまでにオーストラリアとの共同研究において、私はニパウイルス・ヘンドラウイルスの人工合成系を開発しました。そこで遺伝子変異を導入した組み換えウイルスの性状解析を行い、、リバースジェネティクス(逆遺伝学的手法)を用いて元ウイルスの性状を明らかにしていきます。さらには弱毒化ウイルスを合成することで、効果的で安全なワクチンの開発を目指します。- 希望する
連携内容 -
- 感染病理学(病理学)
- バイオインフォマティクスや有機・無機合成化学を駆使した抗ウイルス剤の開発(情報工学・薬学)
- 野生動物の疫学的研究(動物生態学)
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獣医学部 獣医学科
- 講師
新 井 清 隆
- 研究分野
外科学、病理学
- キーワード
脊髄損傷、再生医療
- 研 究
テーマ -
- イヌ脊髄損傷に対する治療法の開発
- 短頭種気道症候群の病理組織学的解析
研究活動の概要脊髄損傷は獣医学領域においてもしばしば遭遇する難治性疾患です。これまでに細胞移植やサイトカイン投与など様々な治療法が開発されてきましたが、臨床症状を劇的に改善させる方法はいまだ確立されていません。私はイヌ脊髄損傷に対する簡便かつ有効な治療法の開発を目的に、サイトカインや低分子化合物による神経組織修復機構や神経細胞作出法の研究をしています。
- 希望する
連携内容 -
- 再生医療シーズに関する基礎的および臨床的研究
- 病理学的研究全般
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獣医学部 獣医学科
- 講師
糸 井 崇 将
- 研究分野
神経学、再生医学
- キーワード
脊髄損傷、脊髄再生、リハビリテーション、動作解析
- 研 究
テーマ -
- 脊髄損傷に対する新しい治療方法の開発
- 脊髄損傷マーカーの検討
- 犬の歩行解析 など
研究活動の概要再生医療は、獣医学領域においても人医学領域と同様に注目されています。また、獣医学領域での研究は、人医学領域への還元が期待されています。小動物臨床における重度脊髄損傷は、治療をしても自分の力で歩けなかったり、立てなかったりする動物が少なくないことから、脊髄損傷に新たな治療方法の開発が求められているます。本研究室では、生体組織から分離できる幹細胞や、各種サイトカインを使用した脊髄再生治療法の開発に関する研究をしています。また、脊髄損傷のさらなる病態解明や脊髄損傷動物の動作解析を研究することで、新しい治療方法の開発と同時にリハビリテーションの効果や有効性の研究をしています。
- 希望する
連携内容 -
- 幹細胞に関する研究
- 脊椎・脊髄疾患や運動器疾患の病態解析や治療に関する研究
- 分子生物学やバイオメカニクスに関する研究 など
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獣医学部 獣医学科
- 講師
井 上 陽 一
- 研究分野
臨床繁殖学、家畜衛生学
- キーワード
反芻類、在来家畜、家畜管理
- 研 究
テーマ -
- 反芻類の繁殖・周産期疾病・乳房炎
- 日本在来馬の活用
研究活動の概要産業動物における繁殖成績は、牧場の経営に直結する重要な要因であり、その向上には繁殖技術、衛生管理、飼料など多方面からのアプローチが必要です。今後、これまで臨床現場で携わってきたウシ以外にも、我が国では比較的研究例の少ないヤギ、ヒツジ、シカなどの小型反芻獣や、地元愛媛の天然記念物である野間馬を含む日本在来馬について、現場での繁殖に関わる問題の解決を目標とした研究を行います。
- 希望する
連携内容 -
- 地域畜産関係機関・牧場との共同研究
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獣医学部 獣医学科
- 講師
奥 田 ゆう
- 研究分野
比較解剖学、形態学、霊長類学、哺乳類学
- キーワード
骨、解剖、哺乳類、霊長類
- 研 究
テーマ -
- 霊長類の踵骨および距骨の形態学的研究
- 鯨類における大動脈弓の分岐パターン
- アジア在来馬における遺伝的多様性の解明
研究活動の概要一般的に哺乳類化石の同定や識別には歯の形態が利用されますが、霊長類の中には歯の形態が非常に似ており,他の外部形態でも識別が困難なグループがいます。従来は大きな分類にしか用いられていなかった踵骨および距骨の形態に着目し,化石を含む霊長類の識別や同定に踵骨および距骨も使用できるようにすることを目的として分析しています。また,鯨類など,特殊化した哺乳類がもつ固有の血管が他の哺乳類のいずれの動脈相同かなど,さまざまな動物を用いた比較解剖学的研究も行っています。
- 希望する
連携内容 -
- 古脊椎動物に関する研究 など
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獣医学部 獣医学科
- 講師
小 野 岳 人
- 研究分野
創薬学、運動器科学、骨免疫学
- キーワード
創薬、骨、筋、炎症、組織再生
- 研 究
テーマ -
- 骨粗鬆症やサルコペニアなどの運動器疾患に対する新規治療薬の開発
- 損傷組織の再生過程における免疫系の役割の解析
研究活動の概要本邦は世界最高レベルの長寿国であるが、平均寿命と健康寿命の間には10年もの解離がある。これは、国内に長期の介護を要する高齢者数が多く存在すること意味し、医学的・社会的に大きな問題となっている。
要介護に陥る主たる原因として、骨粗鬆症やサルコペニアなどの運動器疾患が挙げられる。これらの疾患においては、運動機能の低下により転倒や骨折のリスクが増大する。これらの治療時に床上安静となることで、運動機能の低下は急激に進行する。安静期間が長期化すると患者は高い割合で寝たきりとなり、それを契機に認知症を発症することも少なくない。このため、単に日常生活での負担を軽減させるだけでなく、転倒、骨折、寝たきり、認知症という要介護に至る一連のカスケードの進行を阻止するために、運動器疾患の治療や予防は重要であるといえる。
運動器の健康を維持するにはトレーニングが有効であるが、高齢者のトレーニングは事故に対する懸念から実施が躊躇われ、その結果さらなる運動機能低下を招くことがある。薬物療法は有望な治療法であり、新規薬物の創出が様々な研究機関や企業により試みられているが、有効な治療薬の創出には至っていない。
本研究では、ケミカルライブラリーやAI創薬により骨や筋を構成する細胞を活性化する化合物を探索する。さらに、選抜された薬剤の作用メカニズムと生体レベルでの有効性を検討し、運動器疾患の革新的な治療薬の創出を目指す。- 希望する
連携内容 -
- 新規化合物の有機合成
- 化合物に導入したビーズを用いた標的タンパク質の探索
- 骨代謝研究全般 など